介護保険を利用した住宅改修工事(トイレの洋式化)

認定を受けた要介護者や要支援者が居住する住宅で住宅改修(※)を行おうとする場合、実際の住宅改修費の9割相当額が、償還払いで地方自治体から支給される制度があります。

住宅改修費の支給限度基準額は20万円で、1割は申請者の自己負担、9割の18万円が支給額の上限となっています。

※住宅改修の対象工事は以下のとおり
①手すりの取り付け
②段差の解消
③滑りの防止および移動の円滑化などのための床または通路面の材料の変更
④引き戸などへの扉の取り替え
⑤洋式トイレなどへの便器の取り替え
⑥その他、上記①~⑤の住宅改修に付帯して必要となる住宅改修

今回弊社が行った工事は和式トイレから洋式トイレへ改修する工事でした。ただ、和式トイレの左隣には既に洋式トイレが設置されていたため、改修工事の依頼を受けた時点では大野市からの住宅改修費の補助金支給は無理かもしれないなぁと福祉部門の担当者と話していました。

お施主様が利用している兼用便器です ここを洋式トイレへ
隣の戸を開けると洋式トイレがあります

お施主様が使用していたのは兼用便器でした。洋式トイレ側はご家族が利用されていました。お施主様の膝が段々辛くなってきたため弊社に工事の依頼をしたそうです。

いろいろお聞きすると、お施主様の介護保険の更新がされていなかった事がわかったので、まずは介護保険の再開手続きを市役所に申請することをお勧めしました。

申請している間に市の健康長寿課には和式便器と洋式便器がある家屋で、和式の方を洋式へ改修しても住宅改修費の補助を受けることができるのか相談してみました。

結果、『正当な理由であれば市から補助を受けることができる』と回答を貰えましたので、お施主様の介護保険が再開されるのを待って工事をすることになりました。

いざ改修工事が始まり、床を取り壊してみると壁の木材が一部痛んでいました。また、電気の線がむき出しで埋設されていました。

左側の壁が一部傷んで欠落していました
右側にはむき出しの電線が配線されていました
大工さんに壁の手直しをしてもらいました
むき出しの電線は電気屋さんにモールで保護してもらいました

それぞれ大工さんや電気屋さんに補修して頂き、工事を再開。

壁はモルタルにて仕上げ
床部分も廊下と
同じ高さまでモルタルを打設
滑りにくいシートの張り付け
完成 左側面
完成 正面
完成 右側面

毎日、お施主様が工事の進捗状況を見て今か今かと楽しみにされているご様子でした。

約1週間で工事が完成。完成後に感想をお聞きしたところ、掃除がしやすく楽な姿勢でトイレを使用できるようになったと喜びの声を頂きました。

工事日数約1週間(当初計画に無かった大工工事も含める)
使用器具ピュアレストQR 便器:CS232B#NW1 タンク:SH232BA#NW1(手洗無)
ウォシュレットSB 便座:TCF6623#NW1
棚付二連紙巻器 YH600FMR#EL
工事金額約35万円(税別)
健康長寿課より住宅改修費の補助が認められました。